本と犬

洋書とオーディオブックについて語るブログ。最近は怪奇小説が多め。

K9ユニット「マティ&ロボ」シリーズ第2作 Stalking Ground

Stalking Ground

 

作品データ

著者:Margaret Mizushima
日本語版:なし
ジャンル:ミステリー、サスペンス
シリーズ:Timber Creek K-9 Mystery(第2作)
舞台:アメリカ コロラド州
主人公の職業:保安官補
サイドキック:警察犬(シェパード)

Audible:

www.audible.com


著者のサイト: 

margaretmizushima.com

 アメリカ・コロラド州ティンバー・クリークのK9ユニット、マティ&ロボシリーズの第2弾。冬の雪山が舞台。マティの上司ブロディの恋人が行方不明になり、マティたちは必死に捜索するものの、ときすでに遅し。険しい山の上で、遺体が発見される。折り悪く天候は崩れ、辺りには雪が降りはじめ、マティは現場保存のためにロボと山に残るのだが……。

感想

 前作ではちょっと嫌な上司っぽかったブロディですが、恋人が殺されるという悲劇に見舞われます。マティも同情していろいろ気を回す場面もあり、人間関係を築くのが苦手だったマティの成長もうかがえます。捜査面でマティとコンビを組むのは、州警察の女性刑事ステラ。前作からの引き続きの登場で、キャラクターにより深みが増し、姉御って感じでいい味出してました。マティの家族は一家離散状態で(父親は刑務所で死亡、母親は失踪。兄も音信不通)、そのつらい過去がじょじょに明らかになっていくのですが、ステラとの友情が、マティの今後の支えになっていきそうです。

 コロラドの厳しい冬と山の風景も、臨場感たっぷりに描かれています。(大昔ですが)隣州に住んでいたので想像がつくのですが、雪の量がもう半端ないんです。10月に雪が降ることもしばしば。そして山は険しく、野生動物もいます。マティとロボも、山でMountain Lion(クーガー)に遭遇! もちろん、ロボが大活躍! さらに終盤は、本領発揮の追跡劇。プライベートでも、ロボはマティのなくてはならない家族としてマティに寄り添います。がんばれ、ロボ! と応援しながら読みました。

 本作では、捜査協力(ティンバー・クリークは、自然豊かなお土地柄か、やたら動物がらみの事件が多い模様)もしている獣医のコールが主人公に近い存在で、最初から最後まで出ずっぱりでした。離婚して自分も娘ふたりも精神的に落ち着かない状態になっているところに、患者(馬)が関係する事件に巻き込まれ、自身も命の危険にさらされます。獣医さんも大変だ……。

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(コロラドの山は、こんな感じ。ロッキー山脈の頂には、夏でも万年雪が見られます。)