本と犬

洋書とオーディオブックについて語るブログ。最近は怪奇小説が多め。

猫と悪魔のバトル For He Can Creep

For He Can Creep

作品データ

著者:Siobhan Carroll
日本語版:なし
ジャンル:ホラー、オカルト
作品の雰囲気:シリアス
Audible:なし


出版社の作品紹介サイト:

www.tor.com

概要

  猫のJeoffryは、精神科の病院を住まいにしている。ある日、お気に入りの患者である「詩人」が、突然現れた悪魔に自分を賛美する詩を書くよう強要される。魂ともいえる詩を悪魔に捧げるという、まさに「悪魔の契約」をした詩人を救うため(あるいは単純に、自分のシマで大きな顔をする悪魔をこらしめるため)、Jeoffyと仲間のたちは、悪魔とバトルを繰り広げる……。

 

感想

 この短編は、18世紀イギリスの詩人Christopher Smartの詩'Jeoffry'がモチーフになっています(話の最後に、その詩が引用されています)。JeoffryはSmartの愛猫で、Jeoffryの詩を書いちゃうくらいかわいがっていたようです。調べてみると、Smartは精神に異常をきたして精神科病院に入院していた時期がありました。なので、「詩人」というのはSmartがモデルなのかもしれません。
 Jeoffryをはじめとする猫たちにもそれぞれ個性があって、悪魔もどこかユーモラス。小粒だけど読み応えのある作品でした。著者は続きを書いているらしいので、期待したいところ。

  この短編、無料で読めます!(スクリーン上では読みづらかったので、kindle版を購入しました。)SFやファンタジー専門の出版社TOR BOOKSのウェブサイトTor.comで公開中。サイトではいろんな作家のオリジナル短編が掲載されていて、洋書の多読をしたい人にはお宝の山です!(ジャンル限定ですが。)

 この作品を読もうと思ったのは、ずばりカバーにひかれたから。悪魔の表情と、猫のポーズを見て、どんな話なんだろうと興味をひかれました(悪魔が読んでいるのは、話の内容からすると、「詩」でしょうか)。カバーは、Red Nose Studioという3Dイラスト作家さんの作品。フィギュアを作って、撮影したもののようです。椅子の作り込んだところとか(ひじ掛けがドクロっていうのがまたいい)、悪魔の衣装とか、全部ツボにはまりました。
 このスタジオ、ストップ・モーションのアニメーション作品も制作されています。どの作品も独特の雰囲気があって、すごく素敵です。
 

www.rednosestudio.com

 
 同じくRed Nose Studioさんがカバー制作している、こちらの作品も気になる……。

www.tor.com

publishing.tor.com

 

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(積読が増えたにゃーどうするのにゃー)