本と犬

洋書とオーディオブックについて語るブログ。最近は怪奇小説が多め。

犬がこれでもかというくらい登場するコージー・ミステリー Death by Chocolate Lab

Death by Chocolate Lab

作品データ

著者:Bethany Blake
日本語版:なし
ジャンル:コージー・ミステリー
シリーズ:Lucky Paws Petsitting Mystery Series(1作目)
舞台:アメリカ ペンシルバニア州
主人公の職業:ペットシッター
サイドキック:犬(バセットハウンドなど)
Audible版:なし


著者のサイト:

www.bethanyblakeauthor.com

概要

ペットシッターのダフネが主人公のシリーズ。アジリティ(犬の障害物競走)大会の会場で、警察犬訓練所のオーナー、スティーブの遺体が発見される。疑いの目が向けられたのは、スティーブの元恋人で、ダフネの姉のパイパーだった。ダフネは、スティーブご自慢のチャンピオン犬アクシスが、事件以来、行方不明になっていることに気づく。パイパーにかけられた疑いを晴らし、アクシスを見つけるべく、ダフネは愛犬のソクラテスたちとともに奮闘する!

感想

ダフネはドクターの学位を持つペットシッター(パイパーも獣医なので、ドクター姉妹ですね)。専門は哲学ですが、性格は向こう見ずというか、考えるより先に行動するタイプ。いくら姉に容疑がかけられているにしても、犯人かもしれない人物の家にひとりで乗りこんだり、夜中に不用心に出歩いたり、大事な証拠品をうっかり持って帰ったりと、もう好き勝手してます。一般市民でなんの権限もない主人公が、事件の調査と称してあちこち鼻をつっこみ、あれこれ動き回るのは、コージー・ミステリーのお約束。

 これまたコージー・ミステリーには欠かせない「主人公のロマンス」要素もしっかり入ってます。お相手は、めったに笑わない堅物の刑事、ジョナサン。ダフネの自由奔放な行動に振り回されつつ、まんざらでもない様子。ピンチになるとすかさず現れるジョナサンに、ダフネの恋人未満の男友達ディランが、俄然ライバル心を燃やす、というのも、よくある展開。

 謎解きという点では、疑わしい人物がどんどん増えていき、そのぶんひとりひとりの「怪しさ」が薄まったかなという印象もあります。とはいえ、それぞれの人物についての顛末はきちんと語られていましたし、サイドストーリーとしておもしろく読めました。全体的によくまとまっている作品ですね。

 主人公の職業柄、犬がわんさか登場します。最後には、総勢6匹の犬たちがストーリー上重要な立ち回りを見せてくれます。なかでもわたしのお気に入りは、ダフネの愛犬ソクラテス(表紙のバセットハウンド)。いつもなにかを思案しているような顔つきのわんこには、ぴったりの名前です。妙に人間くさいソクラテスにまた会いたいから、次作を読もうという気になりました!

  ちなみに、コージー・ミステリーといえば最後に「レシピ」が紹介されている作品が多いですが、こちらのシリーズも作中で登場するスナックやスイーツ、そして「わんこのおやつ」のレシピがついてます!

 

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(ずいぶん昔に、公園でバセットハウンドを連れて散歩している方がいて、触らせていただいたことがあります。「耳は汚れているから気をつけて」と言われたのに、触りまくって手がベトベトになりました。あれだけ長い耳だと(そして足が短いと)、地面とか、いろんなものに触れちゃいますよね……。)